道路トンネルのマニュアル

現在地

6.4. 幅員構成

図6.4-1 幅員の例

用語は、以下のように定義する。

  1. 車道:外側線の内側端の内側領域
  2. 車道外域:車道の外側の領域で、外側線、クリアランス、緊急レーン、歩道や安全性柵で構成される。

詳細については、レポート05.11.Bの第2章"用語"を参照。

良い管理を支援するために、道路は機能に応じて階層ごとに分類される。 最高位に分類される道路ネットワークとしては、トランスヨーロッパ道路網や米国の各州間を接続するインターステート高速道路などがある。 国道網は、各都市地域と国の経済中心地を結ぶ道路で構成されている。 地方道網は、地域の都市間の接続を担っている。 このネットワークや道路に必要な機能や要件は、速度や混雑度、交差点間の距離などで明確化されている。

ほとんどの国は、車道の幾何構造に関する独自の指針やガイドラインを有している。国際的なガイドラインの比較が レポート05.11.Bの第5章"通行レーンと車道" に示されている。

図 6.4-2 : 国際的なガイドラインの比較(レポート05.11.Bの表5.1の抜粋)
国名とガイドライン等の名前 設計速度または基準速度 (km/h) 車線の幅 (m) レーンマークの幅 (m) 車道の幅  (m)
オーストリア RVS 9.232 80 - 100 3,50 0,15 7,00
デンマーク () 90 - 120 3,60 0,10 7,20
フランス (CETu) 80 - 100 3,50 ? 7,00
ドイツ 100 (26 T, 26 Tr) 3,50 0,15 7,00
ドイツ RAS-Q 1996 70 (26 t) 3,50 0,15 7,00
ドイツ RABT 94 110 (29,5 T) 3,75 0,15 7,50
日本 80 - 120 3,50   7,00
日本道路構造令 60 3,25   6,50
 

設計速度100 km / hのトンネル内の車線幅は、3.50メートル未満でないことを勧める。 道路トンネル内で速度制限(80km/hあるいは60km/h)を課する必要がある場合(すなわち、やむを得ない急カーブ、騒音問題、交通容量の限度、コスト削減などの理由)、車線幅を制限する(例えば3.25mまで狭くする)ことは、ドライバーが速度を減らすことに寄与し、速度制限に対する心理的な作用効果が期待できる。なお、このことは、頻繁な交通取り締まりと高い罰金をもって実施されるべきである。小型自動車のみが許可されたいくつかの都市部のトンネルでは、狭い車線が採用されており、カーブでは車線幅が狭いこと注意する標識を設置する必要がある。

詳細については、レポート05.11.Bの第Ⅴ章"車線と車道" 及び レポート05.12.Bの第7章"幾何構造断面"の7.1から7.5 を参照。

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